組織において、最も避けるべきは「欺瞞」である

日々仕事をしていると、目の前の課題や成果に意識が向きがちです。
それは自然なことでもありますが、だからこそ、私は一つだけ絶対に陥ってはいけないことがあると思っています。

それは、「欺瞞(ぎまん)」です。


欺瞞とは何か?

欺瞞とは、人を欺き、だますことです。
ただし、それには二つの側面があります。

  1. 他者に対する欺瞞

  2. 自分自身に対する欺瞞

たとえば、仕事で少しごまかしてしまった。
本当はうまくいっていないのに、うまくいっているふりをした。
相手にはバレなかったとしても、自分自身は、それが欺瞞だったとわかっているはずです。


自信が持てない理由は「後ろめたさ」かもしれない

人は、自分がしていることに後ろめたさを感じていると、
どうしても堂々とできません。

  • パフォーマンスが上がらない

  • なぜか不安になる

  • 小さなことに過敏になる

その背景には、「自分でも気づいている欺瞞」があることが少なくないと感じます。


欺瞞は、結局「損」につながる

短期的に見れば、うまくごまかして“得をした”ように感じるかもしれません。
しかし、長期的には必ずツケが回ってくる。

  • 周囲との信頼関係が崩れる

  • 自分への信頼も失われる

  • 成長のチャンスを逃す

つまり、欺瞞は長い目で見れば「損」でしかないのです。


大切なのは、「目的を持って生きること」

目先の利益ではなく、自分が何のために働いているのか。
この仕事は、どんな価値を生んでいるのか。
そこに明確な目的があれば、迷いは減り、自然と“ごまかさない選択”ができるようになります。

目的があるからこそ、正直にやり抜ける。
誠実に行動できる。
そして結果的に、それが信頼や成果につながっていくのだと思います。


おわりに:誠実であることが、一番強い

私たちは、完璧ではありません。
間違えることもあれば、迷うこともあります。
でも、その中でも大切にしたいのは、誠実であろうとする姿勢です。

自分をごまかさず、
人をごまかさず、
目先ではなく、本質を見つめていく。

それが、組織として、そして一人の人間として、
持続的に力を発揮していくための根っこではないかと、私は思います。

※院内ミーティングより

これは、毎週金曜日の朝に行っているスタッフ向けミーティングで話した内容のひとつです。
私たちのクリニックでは、「なぜこの仕事をしているのか」「どうあるべきか」といった価値観の共有を大切にしています。

こうした考え方は、内部のメンバーだけでなく、
訪問診療に関わるご家族や関係者の方、地域の皆さんとも分かち合っていけたらと思い、今回ブログという形にまとめました。

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