組織において、最も避けるべきは「欺瞞」である
日々仕事をしていると、目の前の課題や成果に意識が向きがちです。
それは自然なことでもありますが、だからこそ、私は一つだけ絶対に陥ってはいけないことがあると思っています。
それは、「欺瞞(ぎまん)」です。
欺瞞とは何か?
欺瞞とは、人を欺き、だますことです。
ただし、それには二つの側面があります。
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他者に対する欺瞞
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自分自身に対する欺瞞
たとえば、仕事で少しごまかしてしまった。
本当はうまくいっていないのに、うまくいっているふりをした。
相手にはバレなかったとしても、自分自身は、それが欺瞞だったとわかっているはずです。
自信が持てない理由は「後ろめたさ」かもしれない
人は、自分がしていることに後ろめたさを感じていると、
どうしても堂々とできません。
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パフォーマンスが上がらない
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なぜか不安になる
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小さなことに過敏になる
その背景には、「自分でも気づいている欺瞞」があることが少なくないと感じます。
欺瞞は、結局「損」につながる
短期的に見れば、うまくごまかして“得をした”ように感じるかもしれません。
しかし、長期的には必ずツケが回ってくる。
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周囲との信頼関係が崩れる
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自分への信頼も失われる
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成長のチャンスを逃す
つまり、欺瞞は長い目で見れば「損」でしかないのです。
大切なのは、「目的を持って生きること」
目先の利益ではなく、自分が何のために働いているのか。
この仕事は、どんな価値を生んでいるのか。
そこに明確な目的があれば、迷いは減り、自然と“ごまかさない選択”ができるようになります。
目的があるからこそ、正直にやり抜ける。
誠実に行動できる。
そして結果的に、それが信頼や成果につながっていくのだと思います。
おわりに:誠実であることが、一番強い
私たちは、完璧ではありません。
間違えることもあれば、迷うこともあります。
でも、その中でも大切にしたいのは、誠実であろうとする姿勢です。
自分をごまかさず、
人をごまかさず、
目先ではなく、本質を見つめていく。
それが、組織として、そして一人の人間として、
持続的に力を発揮していくための根っこではないかと、私は思います。
※院内ミーティングより
これは、毎週金曜日の朝に行っているスタッフ向けミーティングで話した内容のひとつです。
私たちのクリニックでは、「なぜこの仕事をしているのか」「どうあるべきか」といった価値観の共有を大切にしています。
こうした考え方は、内部のメンバーだけでなく、
訪問診療に関わるご家族や関係者の方、地域の皆さんとも分かち合っていけたらと思い、今回ブログという形にまとめました。