選ばないことが一番のリスク 〜機会損失を恐れないために〜
私が普段からスタッフに伝えている言葉があります。
「ポジションを明確にしてください」
「Y字路の真ん中で止まってはダメです」
これは、どちらかを選ばずに迷い続けることが、最もリスクが大きいという意味です。
AとB、どちらを選ぶべきか悩んだ時に、どちらにも進まずその場で立ち止まることは、「選ばないことを選んでいる」状態です。
実はこれが最も大きな問題=機会損失を生むのです。
選ばないことのリスクとは?
1. 機会損失が生まれる
選択肢AとBがあるとき、どちらかを選ばなければ、何も得られないまま時間だけが過ぎてしまいます。
例えば、新しくAまたはBの機器を導入しようか迷っているいると、その時間分だけどちらの選択肢も意味を失います。
ビジネスにおいてはおそらくもっとシビアで、「新しいプロジェクトを始めるかどうか」で迷っている間に、競合が先行してしまうと市場を奪われるリスクが高まります。
2. 失敗から学べない
「間違った選択肢を選ぶこと」は確かに失敗かもしれません。
しかし、その選択が間違いだったとわかれば、「なぜ間違ったのか」を振り返り、次に活かすことができます。
逆に、選ばずに止まっていると、失敗すら経験できず、学べることは何もないのです。
失敗は「正解への道しるべ」でもあり、「どちらかに進む」ことで初めて次の選択肢が見えてくるという側面があります。
間違った選択肢でも、修正すればいい
私はこう伝えています。
「AかB、間違ってもいいからどちらかを選んでください。」
たとえ間違っても、引き返してもう一方を試せばいいのです。
選択を間違えたことでさえも「学び」に変わり、未来に活かせる経験になるのです。
選択しないことで失われるもの
1. チャンスが流れてしまう
選ばなければ、その瞬間にしかないチャンスを逃します。
「もっといい選択があるかもしれない」と迷っているうちに、他の人がそのチャンスを掴んでしまうことも多々あります。
これこそが**「機会損失」**であり、最も取り返しのつかない損失です。
2. 責任から逃げてしまう
選ばないことは、「自分が責任を取りたくない」という心理の表れでもあります。
しかし、現実には**「選ばない」という行為そのものがリスクを伴う選択**です。
決断しないことで失われたチャンスや悪化した状況についても、最終的には責任を負わなければならないのです。
Y字路で立ち止まらないために
動き出すためのマインドセット
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「100%の正解を求めない」:どちらを選んでも間違う可能性はある。重要なのは「考え抜いた結果」かどうか。
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「小さなステップで動く」:迷ったら、まず半歩だけAに進めてみる。状況を確認してから本格的に移動することも可能です。
この二つを意識した上で、「どちらが組織や患者にとってプラスか?」を自分に質問してみる。
こうしたことを習慣化することで、迷う時間を短縮でき、結果として大きな成果につながると考えています。。
まとめ:選ばないリスクを減らし、行動を続けるために
ビジネスでも医療でも、**最も大きなリスクは「動かないこと」**です。
「間違ってもいいから、まずはどちらかを選ぶ」という姿勢を持つことで、経験から学び、次の判断に活かす力がつきます。
動き出すことで見える世界がある。失敗からの修正こそが成長の証です。
Y字路で止まらず、まずは一歩を踏み出す勇気を持ちましょう。
それが、よりよい未来を作るための第一歩なのです。
※院内ミーティングより
これは、毎週金曜日の朝に行っているスタッフ向けミーティングで話した内容のひとつです。
私たちのクリニックでは、「なぜこの仕事をしているのか」「どうあるべきか」といった価値観の共有を大切にしています。
こうした考え方は、内部のメンバーだけでなく、
訪問診療に関わるご家族や関係者の方、地域の皆さんとも分かち合っていけたらと思い、今回ブログという形にまとめました。